実名
【参考資料・文献】 【利用上の注意】
名字の由来のTop 地名の由来のTop
名字と地名のMenu ワンポイントのTop
スポンサーリンク
スポンサーリンク

■ 実名 = 諱

■ 実名の持つ霊性

・ 名前を他人に知らせるということは、名前が持っている霊的なものを、その他人に委ねるという意味があった。以下にこのような事例がある。「第二十一代雄略天皇が、掘串で若菜を摘んでいる乙女を路傍で見初めて、名前を尋ねたのである。当時、名前を尋ねるということは、求婚したということであり、これに対して乙女が自分の名前を教えれば、これを受け入れたということだった。【出典】

・ 名前には、神秘的で霊的なものが含まれていると信じられていた。したがって、実名のことを諱(いみな)とも言った。他人に知られるのを、「忌(い)む名(な)」という意味である。【出典】

・ そのため、五輪塔など古代の墓石に、名前などを彫るということはなかった。死語に他人に名前を知られたら、極楽浄土に往くのを邪魔されるかもしれないからである。【出典】

・ 他人に名前を知られるのを怖れるということは、特に女性に強かった。貞操を失うのに等しいと信じられていた。従って、昔の女性の実名は残っていないことが多い。【出典】

※ 甲斐国の戦国大名の武田信玄の継室の三条の方は、左大臣の三条公頼の次女である。前述のように、本名は残っていないので、「三条の方」とか「三条夫人」とか呼ばれ、このような事例は多く見られる。

・ では、どう呼ばれたのか。それは「通称」や「仮名(けみょう)」である。中でも通称には、官職名が使われることが多かった。

※ 現代でも、職名(社長、部長)などと呼ばれるのはその名残である。代表例としては、「大岡越前守・・・吉良上野介・・・」などであろうか。また、江戸時代の庶民の名前に「〜右衛門や〜兵衛」が多かったのもその名残である。

■ 天皇の実名は使えない

・ 源平合戦の前後の頃に、父が祖父の太郎(長男)で、その五男が自分だというときに、太郎五郎と名乗っている例がある。三郎四郎なら、父は祖父の三郎(三男)で、自分は父の四郎(四男)ということ。太郎五郎の短縮形が太五郎または大五郎で、三郎四郎の短縮形が三四郎である。なお、父が祖父の太郎(長男)で、自分も同じく父の太郎の場合、「太郎太郎」とはいわない。又太郎・弥太郎・小太郎といった。【出典】

■ 日本には実名敬避(けいひ)という習慣があり、水戸光圀と言わずに「黄門様」という通称で呼ぶ。名前を言うことは相手を侵す非礼と考えられた。

古くは、古代豪族の大伴氏が、淳和天皇の時に、天皇の本名が「大伴」なので、「伴」と改姓した。また、加賀国に前田家が封じられた時も、加賀国の前田は「舞田」や「前多」「毎田」などに名字を変えたことがそれを表している。
「名字や地名」には霊が宿る。  

統計表示